「東アジアの人の移動」(2)

みなさん こんにちは、

今日は、先日掲載しました、「東アジアの人の移動」についてhttp://d.hatena.ne.jp/japanfoundation/20080807 。
たくさんあるプログラムのうち、神奈川の(社)横浜インド商協会視察と、地方の豊田市美濃加茂市訪問についてレポートします!

★(社)横浜インド商協会(IMAY)★

(冒頭挨拶の様子です)

地下鉄みなとみらい線にて元町中華街で下車、中華街より少し離れたこじんまりとしたオフィス街の2階に(社)横浜インド商協会(以下IMAY)があります。ここでは、商協会の設立と概要、そして横浜におけるインド・コミュニティーの歴史についてお話を伺いました。

IMAYの発足は、なんと1921年。 インドと日本との貿易を促進するために設立されました。絹産業での貿易を発端に、第一次世界大戦、そして第二次世界大戦をも乗り越えて現代まで続いています。IMAYの会員は全員成功した実業家であり、シンド(Sindh)出身者が多数をしめているそうです。シンド族の多くは現在のパキスタンに居住していますが、1947年の独立の際にはシンド族であってもイスラム教徒ではないシンド族はインドや世界各地に移住せざるを得なかったそうです。IMAYについての詳細はこちら http://www.imayokohama.org/

JENESYS参加者から「日本に長く滞在しようと思った理由はなんでしょうか?」という質問に対して、「もちろん、事業が順調にすすんでいるという要因は大きいけれども、結婚であったり、子どもが育ったり長くすむことで状況が変わってくる。生活の基盤がそこで作られると、なかなかそこを去るのは難しい。私はここで骨を埋めるよ。」と仰っていたのが印象的でした。IMAYの会員の方には、日本生まれ日本育ちのインド人3世もいらっしゃって、流暢な日本語と英語で、自分はインド人としても誇りをもっているし、横浜市民としても誇りをもっていて、日本が故郷だと話してくださいました。
 
(オフィスには、祭壇もあります。人が移住すれば、神様も移住するんですね)


豊田市役所・保見団地と保育園★


さて、場所が変り、地方視察では、豊田市に行ってきました。豊田市は市の政策としてトヨタ自動車等の企業を積極的に誘致することで発展してきた地域です。市内の保見団地には豊田市の産業を支える中小企業等で働く日系ブラジル人の方が約4千人住んでいます。団地内にはブラジルのスーパーや、美容室、ファーストフード店等も営業していました。

(保育園です↑)


近所の保育園も見学させてもらいました。ここに通う子ども達の9割は外国籍ですが、日本人の先生とポルトガル語通訳の先生が子供達と保護者に密に連絡をとりながら一生懸命に保育していらして、子供達も楽しく通っていて、こちらも幸せな気分になりました。

(日本語 ポルトガル語両方でサインがあります)

(スーパーマーケットでは、美味しそうな食材がいっぱい)





さて、こちらは美濃加茂市です。  

(レクチャーの様子)

(JENESYS参加者との意見交換を行いました)

美濃加茂市は、外国にルーツを持つ子ども達に対して、日本語の補習授業等を積極的に行っています。教育を子どもの人権として捉え、出来る限りのサポートを行う様子はJENESYS参加者より、高い関心を集めていました。市役所では渡辺市長にも表敬訪問をすることができ、市長としてのビジョンについても伺うことができました。


国際交流基金ジャパンファンデ^ションは、海外と日本とをつなげ、日本文化・日本社会を諸外国に紹介し、友好を深める活動を担っていますが、国内においても日本人と外国にルーツを持つ人々やその子供達の友好親善に取り組んでいます。外国にルーツを持つ人々が、日本に対して「ここも故郷だ」と思える、そういう社会であってほしいな、と思います。