Casa Asiaの活動 その3 世界の最前線で日本を伝えている人たちがいます


こんにちは。松岡です。


またまた前回の記事から1カ月経ってしまいました。別に情報を小出しにして、登場頻度をかせいでるわけではありません。
今回も、Casa Asiaで出会った日本人の方のお話をしたいと思います。


こんなことは書くまでもないのですが、世界中には日本のことを様々な形で紹介している日本人がたくさんいます。ジャパンファウンデーションの仕事も、全世界の中で見れば本当に一部に過ぎないわけですね。


今日は、スペインで日本紹介をずっと続けてきている方と話す機会があったので、そのときの様子をお伝えします*1

バルセロナでの日本文化に対する認知度はどの程度なのでしょうか?)
バルセロナにおける日本文化の浸透度については、ようやく日本文化というモノが知れ渡り始めたという段階です。
そのきっかけというのは、
・健康志向より派生した日本食への関心の高まり。
・若年層を中心とした漫画・アニメへの関心
・盆栽ブーム*2(何代か前の首相が盆栽好きだったようで、そこからスペイン国民の間でも盆栽ブームが広まったとのこと)
といった点が挙げられます。
これらの動きは5年くらい前から出てきている模様。


バルセロナに来てみてびっくりしたことの1つに、MUJIの人気っぷりがあげられます。MUJIというのは、無印良品の海外ブランドで、アジアやヨーロッパを中心に展開してます。
語学学校の先生から職場の同僚、たまたま知り合ったスペイン人まで、皆僕が日本人と知ると、「MUJIはいいよね」という話をしてきました。

バルセロナにも2件あり、僕も到着早々スリッパがなかったのでそれを買いに行きました。


MUJIの人気っぷりや、日本食ブームなんかからも感じたのですが、スペイン人にとって日本の魅力の1つには「シンプルさ」というものがあるような気がします。あるスペイン人曰く、MUJIのシンプルなデザインと日本の禅の精神みたいなものが結びつくようです。


食に関しても、UDONという名前のうどん屋(多分)を見つけました。
実際に食べてはいないのですが、うどんのようなシンプルな食事は、ヘルシーであるという健康面でのきっかけと、ファッションとしてのかっこよさのようなものが重なって人気なのかもしれません。

(普段、日本文化を紹介する活動をされていて困ったことなどはありますか?)
何よりも素材が足りなくて困っています。日本であればすぐに手に入るようなものでも、海外では非常に入手が困難だったりします。一番使いやすく、わかりやすく伝えられる映像資料も新しいものは入手が困難で、10年以上前に制作された映像資料を使ったりするケースもあります。
また、多くの人が日本といえば東京か京都、というイメージを持っており、また日本を紹介する素材に関しても偏りの有るものもあります。個人的には47都道府県の紹介をしてみたく、そうした紹介事業を通じて日本の多様な文化を伝えていきたいです。
ジャパンファウンデーションの行なっている活動の中でも、オーストラリアで実施されたワンダーバス・ジャパンなんかは、国を問わずに受けると思いますよ。ヨーロッパのような陸続きの地域ならいろんな国を回って巡回できるのではないでしょうか?


こうした各地で孤軍奮闘されている方を、様々な面でサポートしていくこともジャパンファウンデーションの大切な仕事の1つなんだと痛感しましたね。
自分達で企画して作り上げていく仕事も重要ですが、それと同時にいかにこのような方々の力を借りながら活動を広げていくかということも考えなければいけません。


都道府県の情報が欲しいという話がありましたが、日本には全国の自治体の国際交流をサポートしているCLAIR(自治体国際化協会)という団体がありますね。こういうニーズは意外と多いのかもしれません。
関係者の方、もし見てたらアドバイスをぜひ!!


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ということで、3回に渡ってお届けしてきました「Casa Asiaの活動」ですが、今回で終わりになります。

また何かの機会がありましたら、Casa Asiaの活動の続報を皆さんにお伝えできればと思っております。


*1:こんなきれいなインタビュー形式ではありませんでしたが、内容をかいつまんでインタビュー形式にしてお届けします

*2:確かに、何故かデパートには盆栽コーナーが必ずあり、クリスマス市でもモミの木と並んで盆栽が売られてました。