『パッチギ!』

皆さんこんにちは。松岡です。


前回のブログでお伝えしましたが、先週の金曜日に、映画『パッチギ!』のプロデューサーである李鳳宇(イ・ボンウ)さん(シネカノン代表)にお会いしてきました。

4月22日にジャパンファウンデーション本部に新しく出来たJFIC*1での、JFサポーターズクラブ会員向けオープニングイベントで、李さんに講演をしていただくために、事前打ち合わせでお会いしてきました。


韓国映画の『JSA』や、『シュリ』は見たことあったのですが、恥ずかしながら『パッチギ!』を見たことが無かった*2ので、前日に見てみました。
これがまた冒頭から凄いインパクトのある話しでした。


銀閣寺へ至るお土産屋が並ぶ通り(ではないかと思われる。違うかな?)を凄い数の学生集団が駆け抜けて、駐車場に停まっているバスをひっくり返したりと、深夜にもかかわらず(いや、深夜だからこそ?)思わず口をポカーンとあけて見入ってしまうほどでした。


「パッチギ」という言葉は「頭突き」という意味らしく、ストーリーの中でもいたるところで頭突きシーン、殴り合いシーンが出てきます。それがまた結構リアルで・・・・。

まあ詳しくは見て下さい、ということで!!



見終わった後に思った第一の感想は「まだまだ自分が知らない現実はあるんだな。海外だけではなく国内にもたくさん。」ということでした。

いわゆる「国際交流」という言葉を聞くと、日本から海外へという具合に国境を越えていくイメージがあるかと思うのですが、実は私たちが知らない「国内の多文化」という状況がいたるところにあることは、あまり知られていません。
少なくとも僕は、京都にあの映画に出てくるような在日のコミュニティーがあって、高校もあって、街中で殴りあったりして、という事実は映画を見るまで知りませんでした。


そんな感想を李さんにお伝えしたところ、「国が存在する前に、人が存在しているんですよ。」というお話しをしてくださいました。
韓国や北朝鮮といえば、新聞やテレビでは「反日」というキーワードがあふれていますが、そこには個人が不在である。自分と同じように生活している、同じ人としてのリアルさを知らないまま、国とか大きな話題に走って反日とか嫌韓という話しになってしまっている。


そういわれると確かにそうだなとも思いました。
自分とは異なる国や文化に対するイメージがどうやって作られるのかなと考えたときに、確かにマスメディアの影響は大きい気がします。実際に特定の個人と人間同士の付き合いをした結果として、その文化や国が嫌いになることは、まあそういう人もいるかもしれませんが少ないのではないかと。


とにかくみんな仲良くしようよ、というわけではないのですが、あまりにも知らないことは国内であってもたくさんあるのだな、と痛感したわけです。



李さんは当日、映像を用意しようかなともおっしゃってました。
スライドなのか、パワーポイントのようなものなのかはまだ不明ですが、『パッチギ!』を見た私としてはとにかく楽しみですねー。


現在会員ではない方も、当日会場で入会いただけます。
李さんの講演を聴けて、また韓国のお茶やお菓子も楽しめれば、年会費は最低1,000円からですので参加費として考えていただいても決して高くは無いと思いますよ*3

*1:4月3日に新しくオープンした、図書館とイベントスペースからなる施設です。くさしくはこちらをご確認ください。

*2:こちらは井筒監督作品の日本映画ですが、テーマは在日朝鮮人ということで。

*3:かつ、1年間ジャパンファウンデーションの各種イベントへの無料参加あるいは割引、その他さまざまなイベント情報の提供などもお届けいたします