「をちこち」30号は8月1日発売です。


特集は「メコンの暮らしから考える『人間と川』」。
2009年が日・メコン交流年ということもあり、メコン地域を特集しました。

地図でメコンの流れを見てみると、
チベットの源流から、中国ミャンマーラオスタイをつなぎ、カンボジアを経て、ベトナムメコンデルタから南シナ海へ。全長約4900キロ。
水源は標高5100メートル、デルタ地域では標高0メートル。まさにアジアの大河。
(ちなみに、信濃川は約370キロ。青森〜山口が1600-1700キロぐらいのようです。)

このメコン河をボートで下ったのが探検家の北村昌之さん。
11年/5回にわけて全長4909キロを下った、その探検についてエッセイを書いていただきました。年間平均気温が0℃という厳しい源流地域から、通年稲作が可能(年間に二期、三期、条件によっては4期も!)な恵まれた気候のベトナムのデルタ地域まで。
河を下りながら見えてくる、景色や人々の暮らしの変化が印象的です。
(何千枚?にわたる写真を見せていただいたので、すっかり自分も旅した気分。)

巻頭対談は、東南アジア研究の第一人者・石井米雄先生と、出版社「めこん」の社長・桑原晨さんのお二人です。メコンが流れる地域を、ひとつひとつの「国」として見るのではなく、その地域全体としてとらえることで、新しく見えてくるものがあるということを教えてくれます。現地に何回も足を運び、さまざまな友人がいるお二人だからこそ出てくる、具体的なエピソードの数々。

メコン地域の「食」について、フォトジャーナリストの森枝卓士さんに執筆いただきました。メコンの地域に、海苔や納豆に似た食べ物があることはご存知ですか?
読んでいると、ついついお腹がすいてくる、エッセイです。

森枝さんは、8月19日18:30〜のサポーターズクラブ・イベントに登場!
詳細はこちら。
http://www.jpf.go.jp/jfsc/member/event/0908.html
ぜひ足を運んでくださいね!

今年3月に来日したベトナムの若手作家ドー・ホアン・ジュウさんからは、日本滞在記
が寄せられました。タイトルは「桜の花が太陽に触れる夢をみた」
ジュウさんの短編翻訳集をご希望の方は、生活文化チームにお電話ください。
03−5369−6060

それ以外にも、ラオスの音風景や、カンボジアの染め織り、ミャンマーの喫茶店についてのエッセイ、メコンの上流、中流メコンデルタ、そしてカンボジアトンレサップ湖のエッセイがあるなど、今回も盛りだくさんです!

メコン地域が好きな方も、これまで接点がない方も、ぜひ手にとってみてください!!