国際交流の舞台裏〜Vol.2:市民青少年交流課・Mさんの場合〜


皆さん、こんにちは。三富です。
国際交流基金(ジャパンファウンデーション)の本部のあるアーク森ビルの桜も満開。春真っ盛りです!


さて、だいぶ間があいてしまいましたが、国際交流の舞台裏シリーズ第2弾*1をお届けします。今回は、入社3年目・市民青少年交流課のMさんに、仕事の様子などを伺いました。


(*´_ゝ`)ノ----------------------------------


Q.基金入社から、現在までの仕事について、教えてください。
A.2006年4月に入社し、約1週間の新人研修を経て、市民青少年交流課に配属されました(〜現在)。
配属以来、主に海外の中学校・高校の教員をグループで日本に招へいする教員交流事業*2と、ジャパンファウンデーション・ボランティア(文化交流企画運営補助)*3の派遣などを担当しています。


Q.もともと市民交流のようなことを希望されていたのですか?
A. 大学院で国際協力学を専攻し、また大学近郊の小・中学校を対象に国際理解教育関連の出前講座のコーディネーションのようなボランティア活動をやっていたことから、草の根レベルでの相互理解の促進や、日本国内における異文化理解の促進に関心をもっていました。ですので、希望通りの配属だったと言えます。


Q.なるほど。配属以来、教員交流やボランティアの事業を担当されているということですが、配属後すぐに業務を任されることになったのですか?
A.最初のうちは先輩職員の補助業務を担当しながら、仕事の進め方などを学ぶことができました。また、実際に来日した教員グループに1週間程度同行し、現場の様子を経験することもできました。 
実際に主担当として事業を任されたのは、9月に招へいする教員グループ からです。といっても、7月には既に本格的な準備に入っていますので、配属3ヵ月で主担当となったわけですね (゚ω゚;A) この2年間で、93カ国403名の教員招へいに携わりましたが、やはり一番思い出に残っているのが、この最初に担当したグループです。


Q.具体的な業務内容を教えてください。
A.教員交流事業については、グループの来日前後2〜3ヶ月の間は各地の教育委員会、訪問する学校、ホストファミリー、ホテルや移動手段、通訳等の手配をお願いする旅行業者、招へいする海外の教員、日本の大使館・総領事館基金の海外事務所の担当者など、関係者への説明、確認、作業・手配の指示等、情報収集・共有のため、メールや電話での連絡や資料の作成に追われています。年間4グループを招へいするので、1年の大半はこれらの業務であっという間に過ぎていってしまいます。
また、学校などの訪問先との打合せのために、地方に出張することもあります。公共の交通機関でのアクセスが悪い場所に伺う時などは、駅で無料のレンタルサイクルを借りて、20分くらい田んぼの中を走り抜けて、訪問先に伺うなどということもありました。東京のオフィスでは、デスクに張り付いてパソコンに向かってばかりなので、こういう機会はとても新鮮で、いつも出張を楽しみにしています。
(帰国後に参加者から送られてきた礼状など)


Q.国際交流基金の職員は、文化交流のコーディネーターとして広範な能力が求められると思いますが、Mさんが学生時代に経験したことや培ったことのなかで、社会人になってから仕事上で活かすことができたもの、これは役に立ったと思うことはありますか?
A.よく就職活動中に聞かれる質問ですね、、、まだまだ経験が浅いので、それほど役に立ったといえるようなことは少ないのですが、唯一挙げるとすれば、人のネットワークです。学生時代に培ったネットワークを活用し、情報や知識を共有したりする中で、新しい企画や事業の改善についてのヒントを得たりすることもあります。
語学については、ビジネスシーンで使うものと、学生時代に留学生の友人などを相手に使っているものとでは異なるので、実際に苦労することが多いです。



市民青少年交流課での1日(例)

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*1:前回の記事をまだお読みでない方は、こちら→「国際交流の舞台裏〜Vol.1:会計課・松尾さんの場合〜」

*2:ブログでも何回か特集していただいた事業です。「『美しい国ニッポン』に24カ国71名の教員来たる!(奈良編)」「24カ国の先生方、ただいま新潟・福井・奈良を満喫中!」「外国からの先生たち、島根を行く!」

*3:ボランティア制度の概要は、こちらのウェブサイトをご覧ください。http://www.jpf.go.jp/j/volunteer_j/index.html