助成とドイツと、壊れかけのスーツケース。

Guten Tag! ( ´_ゝ`)ノ
2月下旬からの登場回数がめっきり減っていた三富です。


なぜかって???
それは、、、海外出張に行っていたからです。


移動途中の機内でスーツケースのキャスターが1個脱輪&紛失という、緊急事態に見舞われながらも*1無事に(!?)ミッションを終了して帰国いたしました。
……シタタタッ ヘ(*¨)ノ


今回の出張の目的の一つには、助成事業の視察というものがありました。


国際交流基金では、自ら主催で事業を行うほかにも、数々の助成プログラムを設けていることは、以前にも折に触れてこのブログ上でご紹介してきたとおりです。


「@インターン生特集@その12 馬歓歓さんの場合」
「審査って」
※助成プログラムの詳細はこちら→http://www.jpf.go.jp/j/about_j/program_j/index.html


私の所属する市民青少年交流課でも「市民青少年交流助成プログラム」というものを、年3回公募で行っています*2。申請いただいた案件については、課員総出で申請書を読み込み、課内会議で議論を繰り返し、専門家のご意見を伺い、、、とさまざまなプロセスを経て採用・不採用が決定するわけですが、採用したものについて、機会があれば私たち職員が実際に視察に伺うこともあります。


助成事業は審査等に大変な手間がかかる反面、申請団体の方々の国際交流にかける熱意に圧倒され、また創造力豊かな企画にインスピレーションを受けることもしばしばです。


今回私は「日独学生フェアトレード会議」の視察に伺いましたが、日独双方の参加者によるフェアトレードの普及に向けた真摯な取組みに感心し、またフェアトレードに関する目からウロコの情報を得ることができ、個人的にも非常に勉強になりました。


ちなみに、フェアトレードとは・・・

フェアトレード(公正貿易)とは?:
フェアトレードとは、貧困のない公正な社会をつくるための、対話と透明性、互いの敬意に基づいた貿易のパートナーシップです。フェアトレードは、特に「南」の立場の弱い生産者に、よりよい貿易の条件を提供しその権利を守ることによって、持続可能な発展を支援します。


フェアトレードの基準:
1. 生産者に仕事の機会を提供する
2. 事業の透明性を保つ
3. 生産者の資質の向上を目指す
4. フェアトレードを推進する
5. 生産者に公正な対価を支払う
6. 性別に関わりなく平等な機会を提供する
7. 安全で健康的な労働条件を守る
8. 子どもの権利を守る
9. 環境に配慮する

IFAT (International Fair Trade Organization)


日本国内でフェアトレードというと、「途上国の生産者の生活を改善するために!」のような途上国側に注目した議論が多いように思いますが、そのようなフェアトレードの意義を幅広く伝達するための活動と並行して、日本のような先進国における市場拡大に向けた取組みを強化する必要性、またそのためにドイツのような先進的な事例から学ぶことの重要性を認識することができました。


また今回の事業視察を機に、私個人としてのフェアトレードへの関心も高まり、基金本部のあるアーク森ビル1階のスターバックスでもフェアトレードコーヒーを取り扱っているのを発見するなど、(恥ずかしながら)今までとりたてて意識していなかったフェアトレードが一気に身近なものになりつつあります。


助成事業の参加者の方からは国際交流基金でもフェアトレードコーヒーの導入を!」という課題をいただき、早速壊れたスーツケースに詰め込んで持ちかえったフェアトレード商品と宣伝用マグカップを用いて(細々とですが)基金内でも宣伝活動を行っています。



↑ドイツで販売されているフェアトレード商品の数々


↑デスク上のフェアトレード宣伝コーナー(仮)

*1:そういえば、基金職員のスーツケース被害例がここにも...

*2:平成18年度分までは年2回の公募。平成19年度より、12月、5月、9月の3回になりました。