『遠近』第11号を深く楽しむための読書&WEB案内

ジャパンファウンデーションが出している隔月刊雑誌『遠近』(をちこち)編集部の麦谷です。


6月1日発行の今号は、日豪交流年を記念して、「多文化を生きる力 オーストラリア」という特集を組みました。
現在、日本とオーストラリアの間で往来する訪問者数は相互に過去最高を記録しており、ますます関係が深まるこの2カ国。一般的な日本人にとって、オーストラリアは、コアラ、カンガルーなどの愛らしい動物や、豊かな大自然など観光旅行先として身近だと思いますが、それらに比べてあまり知られていない、オーストラリアの文化や社会、日本とオーストラリアの交流史などをお届けしています。目次はこちらです。


是非、お手に取って、お読みください!
Amazonなど、主要なオンライン書店ではだいたい取り扱っていますし、お近くの書店でお取り寄せも可能です。
また、ジャパンファウンデーション(東京・赤坂)に4月に改装したJFICライブラリーでも販売しています〜(^o^)/



さて、宣伝はこのくらいにして、『遠近』をより深くお楽しみいただくために、記事や執筆くださった方に関連した読書&WEB案内をお届けします。
今回は、ちょっと真面目で、オーストラリアについての「調べ学習」リソース集という趣です。


ジャパンファウンデーション「大洋州理解講座」のコーディネーターをお務めくださり、本誌でも日豪交流を概観してくださった関根先生お勧めの本。特に、多文化主義について、お届けします。


『オーストラリアの歴史―多文化社会の歴史の可能性を探る 世界に出会う各国=地域史』藤川隆男編

オーストラリアの歴史―多文化社会の歴史の可能性を探る 世界に出会う各国=地域史 (有斐閣アルマ)


多文化主義社会の到来』関根政美著

多文化主義社会の到来 (朝日選書)

 
『寛容のレシピ―オーストラリア風多文化主義を召し上がれ』アル・グラスビー著

寛容のレシピ―オーストラリア風多文化主義を召し上がれ


『ホワイト・ネイション−ネオ・ナショナリズム批判』ガッサン・ハージ著

ホワイト・ネイション-ネオ・ナショナリズム批判


『ネオ・リベラリズムの時代の多文化主義―オーストラリアン・マルチカルチュラリズムの変容』塩原良和著

ネオ・リベラリズムの時代の多文化主義―オーストラリアン・マルチカルチュラリズムの変容


『オーストラリアの日本語教育と日本の対オーストラリア日本語普及』嶋津拓著

オーストラリアの日本語教育と日本の対オーストラリア日本語普及


オーストラリアの日本語教育については、ジャパンファウンデーション「日本語教育国別情報」(オーストラリア)でも、分かりやすく情報を提供しています。


その他、著者に関連したWEBでは、
◆佐和田敬司先生の「オーストラリア芸術散策」
オーストラリアの映画、演劇などの情報が満載です。佐和田先生は、オーストラリアの舞台芸術を1年間に渡って紹介する「ドラマチック・オーストラリア」の実行委員長もお務めです。


◆ 竹内克己さんが代表をつとめる「オーストラリア留学ネット」
「オーストラリアに留学やワーキングホリデーを考えた人は一度は絶対見る」と、昨年、我が情報センターでアルバイトをしていて、現在はオーストラリアに留学中のSさんも言っていました。いろんな方の体験談も乗っています。


豪日交流基金
オーストラリアの政府機関で、日本との交流に尽力している豪日交流基金。日本各地の学校の授業などで使われている「オーストラリア体験セット」や「エコ・オーストラリア体験」などの教材の貸し出しもオンラインで行っています。


誰でも無料で利用できるオーストラリアの専門図書館
オーストラリアのことなら何でも!の久松晶子さんがセンター長を勤めるオーストラリア図書館。オンラインで蔵書検索や郵送での貸し出しにも対応しています。


最後に、今年1年間、日本とオーストラリアの両国の各地で実施される日豪交流年関連事業は、こちらでご覧いただけます。文化芸術交流から、市民交流まで、多岐に渡る交流事業が展開されています!


日本で実施されるオーストラリア紹介事業(在東京のオーストラリア大使館HPより)


オーストラリアで実施される日本紹介事業在オーストラリア日本大使館HPより) 


以上、特集「多文化を生きる力 オーストラリア」をより深くお楽しみいただくための読書&WEB案内でした。

実は、個人的に、密かに「はまって」いるオーストラリアのワイン醸造家がいます。オーストラリア・ワインに詳しい方、是非、トラックバックお願いします( ^^)Y☆Y(^^ )!


次号の8月号は、「春樹をめぐる冒険〜世界は村上文学をどう読むか」(仮題)です。今年3月に国際交流基金が実施した同名のシンポジウムの報告に加え、村上作品に関連の深い各界の方々からの寄稿をお届けする予定です!どうぞ、お楽しみに!