世界で読まれる日本の雑誌


毎日が疾風怒濤、もはや半泣きの久保田です。*1
最近、ブログチームはみんなあまりにも忙しすぎて
更新が途切れがちになっております。
楽しみにしてくださっている方々、すみません!


さて、今日から3回に渡って、雑誌をテーマにした
記事をお届けしたいと思います。


みなさんは普段どこから情報をとりいれていますか?
新聞、雑誌、ブログ、TV、ラジオ、書籍といったマスメディア。
家族、友人、会社の同僚といった人間関係。
この問いへの答えは十人十色だと思います。


こんなことを考えたのは、最近受けたOB訪問で
「久保田さんは?」という質問を受けたからなんです。


僕の場合は意識的に、速報性の高いメディアや内容の一過性が
強いメディア、大衆性が強いメディアからは距離を置くことに
しています。家にテレビはなく、新聞も毎日隈なく読むわけ
ではありません。


そういう意識から、大切な媒体があります。「季刊誌」です。


3ヶ月に1度出版される、厚めの雑誌。
具体的には新潮社の『考えるひと』


考える人 2009年 02月号 [雑誌]

考える人 2009年 02月号 [雑誌]


スイッチ・パブリケーションの『Coyote』(これは隔月)


Coyote No.35 特集:ロバート・フランク はじまりのアメリカ

Coyote No.35 特集:ロバート・フランク はじまりのアメリカ


ヴィレッジ・パブリッシングの『Monkey Business』


モンキー ビジネス 2009 Winter vol.4 少年少女号

モンキー ビジネス 2009 Winter vol.4 少年少女号


といった、ただ単におもしろいだけではなく、
新聞や週刊誌のように短すぎもせず
単行本のように長すぎもしない時間をかけて
生み出される厚みと質をともなった内容が魅力です。


ところで「雑誌」という媒体の特徴ってなんでしょう?
「雑誌論」のような書き物って読んだことがないですね。*2


時間のスパンという側面から言えば、TBSラジオ
ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフルの
雑誌・トゥ・ザ・フューチャー!おれたち未来人!!*3
でも指摘されていたとおり、ある意味でもっとも濃密な形で
「いま」が刻印されている。これは1つの特徴といってよいかも…
といったことをつらつら考えているうちに企画を思いつきました。
名づけて


世界で読まれる日本の雑誌


日本で出版されている雑誌は第一義的には国内向けですが、
ときには全世界の在外公館やJF海外拠点の図書館、
ひいては海外の書店に置かれることを通じ、海外の読者に
読まれることもあると思います。


「世界で読まれる日本の新聞」と言ってしまうと
おのずと数が限られてしまいますし、「…日本の書籍」
と言うと出版までのタイムラグが問題になります。
リアルタイムの雰囲気や情報が詰まっていることが
「雑誌」という媒体の1つの特徴だとすれば、
コンテンポラリーに「日本」に触れるのに適した媒体
である雑誌が、海外でどう読まれているかを
探ってみようという企画です。


今回はジャパンファウンデーションの海外拠点のうち、
ロンドン日本文化センターブダペスト日本文化センターから
レポートを寄せていただきました。


みなさん、どうぞお楽しみに!

*1:でも、そんななかにも朗報が。本記事でも取り上げた『Monkey Business』の最新号で古川日出男さんによる村上春樹さんへのインタビューが掲載されるそうです!!

*2:誰か、こんなおもしろい「雑誌論」があるよ、という情報をお持ちの方、教えてくださるとありがたいです…と書いてから、「雑誌論」でググったら上智大学の植田先生という方の授業シラバスが出てきました。1冊の本としては日本語で書かれたものはまだない??

*3:昔の雑誌を今の時点から読み直し優越感を味おうという企画